こんにちは。
連日、猫の攻撃行動の原因と対策例について書いていますが、お悩みの方の一助になれればと願っています。
攻撃行動の大まかな種類についてはこちらを参考になさってください。
さて、4回目の今回は「猫の八つ当たり」です。
家族にとってはまさにハタ迷惑ですよね。。
猫の八つ当たりが原因の転嫁性攻撃行動 (Redirected Aggression)
この八つ当たりとも思える転嫁性攻撃行動ですが、転嫁性という言葉からお分かりの通り、
猫の興奮を誘発した原因とは全く無関係な人や動物に攻撃してくるということです。
数ある攻撃行動の中でも深刻な問題になりやすい行動と言われています。
それはこの攻撃による”かみつき度合い”が容赦のないケースが多く、
家族にとっては心身ともに辛いダメージを受けることになり、
本当に苦しい問題となってしまいがちな為です。
ではどんなケースがあるでしょうか?
例えば、
窓の外に知らない猫や人を見つけたが窓があり興奮してしまうが、そこにいって確認したり威嚇したりできない、というような状況。
例えば、家族に他の猫や犬のニオイがついていると認識した時。
例えば、イヤな音を聞いた時。
例えば、猫同士のケンカに人が仲裁に入った時、などなどのケースが考えられます。
そのような興奮している猫に近づく人、犬猫がいるとその興奮を攻撃行動としてぶつける、ということになってしまいます。
攻撃される方にとってはまさに「え、何故?」や「晴天の霹靂!」と思ってしまいます。
また攻撃の原因となる刺激(興奮のもと)が攻撃の直前だけでなく、場合によっては30分から1時間前のことというようなケースもあると言われています。
興奮からカッなって起きる行動なので、猫に悪意があってやるとか意図して攻撃するということではありません。無意識に反射的に攻撃してしまうのです。
そして攻撃をしようと考えていないので、自分から攻撃対象を探しにいくこともしません。
転嫁性攻撃行動の対策例とは?
このような攻撃行動に対応するにはどうしたら良いでしょうか?
これは一概には言えないのですが、
見るからに興奮状態だと分かる猫には近づかないで落ち着くまで待ってみるようにしてください。
そして特定の刺激(原因)が判明するようであれば、その原因を取り除くような生活環境を整えてみてください。
また愛猫が自信をもって、かつ安心して過ごせる場所を作ってあげてください。
例えば高い場所が好きな猫ちゃんの場合は是非高い場所を連続してあるけるような工夫を部屋にしてあげてください。
複数のキャットタワーを横においてみたり、少し飛び石のように離しておいて高い場所だけで移動できるようにするなどです。
自信をもったり安心できる場所があるほど猫ちゃんの精神状態が安定し攻撃行動に繋がるリスクを減らすことができるからです。
また、前回までにご紹介した遊びや捕食性攻撃行動の対策とも共通しますが、遊びを通じて猫ちゃんの精神状態を安定させる方法もオススメです。
たっぷりと遊んだ猫はそれで疲れてしまいますし、欲求を満たしてリラックスしているので、攻撃行動に移るような精神状態から遠い場所にあると言えるからです。
怖いから、、ということで遊びを控えてしまう方もおられると思います。
が遊べないことが余計に欲求不満にさせて様々な問題行動に移行してしまうことがあります。
なので長い紐や長い棒などのオモチャを効果的に使ってご自身の安全を確保しつつ遊んであげる、というやり方などで対応してみてください。
また獣医師さんに相談のうえの話ですが、原因の特定や排除が困難な場合や攻撃があまりにも激しい場合には、薬物療法を試すのも方法の一つとしてあります。
いわゆる精神安定剤のようなものを処方していただく、という方法です。
まとめると?
ということで、転嫁性攻撃行動がみられる猫ちゃんに対しては、以下の方法を試してみてください。
- 毎日たっぷりと遊ぶ
- 生活環境を整えて、原因を排除したりリラックスできる好きな場所を作る
- 明らかな興奮状態がみられる猫ちゃんには近づかずに様子をみる
- 攻撃が酷かったり、原因が不明な場合は精神を安定させる薬の処方を獣医師に相談する
いかがでしょうか?
次回は恐怖などが原因となっておきる猫ちゃんの攻撃行動についてです。
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